プラントエンジニアリング

化学系プラントなどを中心に、国内外で需要増加傾向

業界の概要

プラントエンジニアリングは、製造設備の企画、設計、調達、施工、 施工管理を一括して請け負う産業です。電力プラント、産業プラント、環境衛生システムなど が主力分野となっています。経済産業省「特定サービス産業動態統計調査」によると、2014年プラントエンジニアリング業界の受注高8兆5,708円(前年同期比+11.5%)で、国内受注高は5兆8,547円(対前年+6.7%)。国外受注高は2兆7,162円(対前年+23.5%)と国外を中心に大きく増加した。

プラント・施設別にみると、化学プラント2兆4,600円(対前年+60.4%)、環境衛生システム6,928億円(対前年+18.1%)、貯蔵・輸送システム2,169億円(対前年+17.8%)、都市・地域開発システム3,583億円(対前年+13.1%)などが大きな増加要因となっています。国内はバイオ医薬品など医薬品関連分野の製造設備や太陽光発電設備などエネルギー分野などが堅調に推移。国外は、北米を中心としたシェールガス、LNG 関連の設備投資などが好調だった。また、東南アジア地域を中心に化学系プラントなどのニーズが高かった。

2015年以降も、プラントエンジニアリング業界全体は、エネルギー、化学、食糧などの旺盛な需要を背景に石油化学系プラントが好調な、海外を中心に需要が堅調に推移していくことが予想されます。中長期的にも世界的な人口増加や新興国の経済成長を背景としたエネルギー需要の増加により、プラントエンジニアリング業界に対する投資も順調に推移し、また国内においても、医薬品関連製造設備、太陽光発電設備などを中心に堅調に推移すると思われます。

大手企業の受注高が増加することに伴い、協力会社や下請け業者などの中小企業、小規模個人事業主などに対する受注高も堅調に推移していくと思われますが、このような中小企業も旺盛な海外需要に対応するために、海外でも対応ができる人材の確保や教育が必要不可欠となっています。

 

プラントエンジニアリング業界の受注高推移

プラントエンジニアリング業界の受注高推移

主要企業

  • 新日鉄住金エンジニアリング   連結売上高5,610,030百万円(2015年3月期)
  • 日揮              連結売上高799,076百万円(2015年3月期)
  • 千代田化工建設         連結売上高480,979百万円(2015年3月期)
  • 東洋エンジニアリング      連結売上高311,454百万円(2015年3月期)
  • JFEエンジニアリング     連結売上高201,979百万円(2014年3月期)
  • 東芝プラントシステム      連結売上高137,250百万円(2015年3月期)

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